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建築の豆知識 2003年9月号

ケイエスケイ設計
http://www.ksk-sekkei.com/

 このコラムでは、住宅を建てるときに参考になるようなことについて述べたいと思います。

 住宅を建てることは、人生で一度か二度しかない大きな仕事です。これから、住宅を建てようと思っている人やリフォームをしようと思っている人が、建築会社やハウスメーカー等の営業マンと打合せをしていく上で、きっとお役に立つ建築の豆知識を隔月で掲載していきます。  今後ともぜひご覧下さい。


床暖房について

1. 暖房設備

 暖房設備は熱の対流、伝導、輻射によって部屋を暖めるものであり、そのエネルギーとしては灯油・電気・ガス・太陽熱などがあります。設備としては、大きく分けると、ストーブ・ファンヒーター・セパレート型エアコン・床暖房などの個別式のものと、機械室で熱を作りダクトなどでその熱を搬送する中央式に分けることができます。

 一般の住宅では、イニシャルコストを考え、個別式を採用することがほとんどです。個別式暖房機のうち、電気エアコン、ファンヒーターなどは熱を対流させて部屋を暖める温風式の暖房機で、機械の熱容量が小さいものほど強風にしないと部屋が暖まらないという欠点があり、風道にあたるところでは、暖房をしていても肌寒く感じることがあります。また、温風式の暖房機には、温風のために部屋の空気が巻き上げられるということと、部屋の温度分布にばらつきがあり、特に床面が暖まらないという大きな欠点があります。


2. 床暖房

 床暖房は、床を面として直接暖め、その輻射熱と熱伝導で部屋全体を均一に暖める暖房で、熱源を外に置いて熱源で作られた温水を循環させて暖める方法と、床下にコイルやフィルムなどの発熱体を敷き詰めて床を暖める方法とがあります。
 どちらの方法も、部屋の中の空気を循環させることがなくほこりを舞い上げないため、室内の空気が汚れず、喘息などにやさしいうえ、足元から暖まるためリウマチや神経痛にもやさしい暖房です。また、暖房時の音がないので最も快適な暖房と考えられます。
 ただ、温風式の暖房機に比べると設置に費用と時間がかかり、温風式の暖房機のように手軽には扱えないという欠点があります。電気カーペットも床暖房の一種と考えられなくもありませんが、熱容量の面で局所にしか使えませんし、また蓄熱式のものがないために夜間電力を使用できず、ランニングコストが高くつくこともあります。ちなみに都市ガスを使った温水式の床暖房のランニングコストは、8帖間で一日8時間使用した場合で、一ヶ月あたり4300円程度になるようです。

 床暖房には、前に述べたように、灯油やガスをエネルギーとして熱源機でお湯を作り、そのお湯を循環させて温水パネルを暖める方法と、電気抵抗を利用してコイルやフィルムなどの発熱体を暖める方法とがあり、さらに電気式のものには夜間電力を使った蓄熱式のものもあります。
 熱容量の面では温水式のものの方が熱容量が大きく、部屋の面積の60〜70%の広さに温水パネルを敷き込めば、真冬でも主暖房として使えるようです。

 以上のことから、これから新築・リフォームをお考えのかたは、床暖房を暖房設備の一つとして考えることも よいのではないかと思います。


次回10月号は、「鬼門」を予定しています。ご期待ください。