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家づくりのポイント その2

ケイエスケイ設計
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家づくりに必要な最低限の法律を知っておきましょう。

 家を建てるためには、お金も大工さんももちろん必要です。でも、一番先に必要なのが、家を建てるための地面(敷地といいます)です。そして、どんなに広い敷地でも、どんなに安く手に入れた敷地でも、その敷地が道路に面していなければ、家は建てられないのです。

   家を建てるための最低限の法律を知っていると、プランの作成や設計担当者との打合せもスムーズになります。詳しくは、建築基準法や同施行令を参照しなくてはなりませんが、ここでは、以下の順序で概要をご説明いたします。

 ・ 敷地と道路
 ・ 建物の広さと用途地域
 ・ 建物の高さ


敷地と接道条件

 建物を建てようとする敷地は、原則として道路に2m以上接していなければなりません

注意点

・ この場合の道路とは、一般には幅員が4m以上の公道をいい、自動車専用道路や特定高架道路は含まれません。ですから、前面道路が公道で、その道路幅員が4m以上あり、接道の長さが2m以上であれば、基本的にはまず大きな問題はありません。
・ 道路幅員が4m未満の場合は、次の2項道路をご覧下さい。
・ 公道でない場合には、位置指定を受けている私道かどうかを確認する必要があります。次の位置指定道路をご覧下さい。
・ 敷地が2m以上接道していなくても、建築物の周囲に広い空き地があり、安全上支障がないときは、建築主事の認定により建物を建てることができます。また、地方公共団体ごとに、道路や建築物の規模、種類によって、条例で道路と建築の条件を強化していることが多いので、各市町村の都市計画課か建築指導課に確認したほうがいいでしょう。

事例

・ 袋路状の敷地でのケース  >>
   建築確認申請時には、隣家の敷地の一部を借りて接道条件を満たし、家を建てた。
   建替えのときに、再度隣家の敷地を借りようとしたが借りられず、結局建替えを断念して、全面リフォームに変更。


2項道路

 昭和25年に建築基準法が施行されたときに、すでに建物が立ち並んでいた幅員4m未満の道で、自治体が指定したものは、道路とみなされます。これを、2項道路、またはみなし道路といいます。

注意点

・ この場合、その道路の中心線から2mの線を道路の境界線とみなします。また、片側ががけ地や川などの場合、道路の反対側の境界線から4mの線を道路の境界線とみなします。
この道路としてみなされた部分は、建物を建てる場合に敷地面積から削除され、建ぺい率や容積率の計算からも削除されます。また、自分の敷地であっても、建物はもちろん門塀なども建てることができないので、注意してください。
・ 自治体によっては、4mではなく6mの指定になっている地域もあります。

事例

・ 3方道路に囲まれた敷地で、その全てが2項道路であったケース  >>
   もともと広くない敷地から道路とみなされる部分を削除すると、残りの敷地が元の半分になってしまった。
   お客様は2階建をご希望されていたが、3階建に設計変更。

・ 地方公共団体から払い下げを受けた敷地が、2項道路に面していたケース  >>
   払い下げのときに、道路とみなされる部分まで払い下げを受けていた。
   お客様の苦情に対して、役所側はその分については安く払い下げていると説明。
   道路とみなされる部分を敷地から除外すると、希望の建物が建てられず、やむなく新築を断念。


位置指定道路

 宅地などを造成するときに、それぞれの敷地が接道するように造成地内に道路を造って、自治体から道路としての指定を受けた道路等をいいます。道路位置指定の解除をしない限りは、公道と同じと考えていいでしょう。

注意事項

・ 前面道路が公道でない場合は、位置指定を受けている私道かどうか、その所有権者は誰なのかを確認しておく必要があります。
・ 位置指定を受けていない私道の場合、その私道の所有権者に対して、将来的に道路として使用することを認めてもらえるかどうかを書類にして残しておいたほうがよいでしょう。道路条件があいまいなうちは、建物を建てることができない場合もあります。

事例

・ 昔のミニ開発された分譲地でのケース  >>
   道路だと思っていた部分が、位置指定道路の認定を受けていないうえに、他の一個人の所有地であった。
   この部分の所有権者から土地使用の承諾を受けられず、建替えを断念。


私道

 位置指定を受けていない私道は、一軒の家が道路に接道するための専用通路と考えていいでしょう。通路の幅員は最低2m必要です。

注意事項

・ 2本の専用通路が接していて、一見4mの道路のようにみえる場合があります。このような通路にだけ接している土地には、建物が建てられないので注意してください。


都市計画道路

 都市計画や土地区画整理などで、道路を新設したり既存の道路を拡張しようとする場合に、その道路幅員の部分を計画道路として指定します。

注意事項

・ 敷地の一部が計画道路に指定されていて、その計画が事業決定されている場合、その計画道路内には、自分の敷地であっても建物や門塀を造ることはできません。
・ 事業決定されていない場合でも、計画道路内では、鉄筋コンクリートなどの堅固な建物、地下室を造ることはできませんし、階数も制限があるので注意してください。


敷地

 1敷地には、1棟の建物しか建てられません。ただし、母屋と物置とか、母屋とそれに付随する子供室や老人室などのように、用途上不可分の関係にあれば、2棟以上の建物を建てることができます。

注意事項

・ 子供室や老人室に単独で生活できる設備がある場合には、用途可分となり、建築基準法上で敷地分割しないと、建物を建てることはできません。
・ 分割されたそれぞれの敷地が道路に2m以上接道していなければ、建物は建てられません。
 また、分割した後の敷地に対して既存の建物が法規に適合しなければならないため、希望どおりに敷地分割できないことがあります。

事例

・ 袋路状の敷地に老人室を新築しようとしたケース  >>
   もともとは3m接道したかなり広い敷地に、老人夫婦が別棟で独立して生活できるように新築を計画。
   敷地分割すると、一方の土地が接道2mの規定に反してしまうため、敷地分割せずに既存建物の増築に変更。


まとめ

 家を建てようとする(あるいは購入しようとする)土地の前面道路について、役所の担当部署に必ず確認しておきましょう。
 各市町村によって課の名称は異なりますが、総合受付等で問合せの内容を伝えれば、案内してくれると思います。いずれにしても、土地と道路は、建物を建てようとする場合には切っても切れない関係にあり、近隣とのトラブルの原因になることが多いので、十分に注意してください。

道路の種類・4m未満の道路 ・・・ 都市計画課、建築指導課、建築審査課、まちづくり課など

計画道路の有無        ・・・ 都市計画課

道路、敷地の所有権等    ・・・ 地方法務局で、公図・登記簿の閲覧




 さて、やっと敷地が見つかり、道路との関係も問題ありません。家を建てるのなら、予算の許す限り広い家を建てたいと思うでしょう。でも、家を建てられる広さには、用途地域に応じて制限があります。それなら、家を3階建てにして床面積を広くするって? いえいえ、床面積にも制限があるのです。

 ここでは、建物の広さに関する用語と、用途地域についてまとめておきましょう。


敷地面積

 敷地の水平投影面積(真上からみた面積)をいいます。2項道路の規定により、道路とみなされる部分は除きます。


建築面積

 外壁、または柱の中心線(1階より2階がはね出しているときは2階の外壁)で囲まれた部分の水平投影面積をいいます。
 建物から1m以上突き出た軒、庇などがある場合には、その先端から1m後退した線から建物側の面積も建築面積に算入されます。

床面積

 建築物の各階の壁等の中心線で囲まれた部分の水平投影面積で、吹き抜けなどを除いた面積をいいます。
 出窓や小屋裏収納などを面積に算入するかどうかについては、細かい規定があります。

延べ面積

 建築物の各階床面積の合計をいいます。

建ぺい率

 建築面積の敷地面積に対する割合で、都市計画で定められています。
 角地の場合、特定行政庁が細則などで指定した条件を満たせば、10%割増の適用を受けることができます。

 (建築予定地の敷地面積)×(建ぺい率) で、可能な建築面積が算出できます。

容積率

 延べ面積の敷地面積に対する割合で、都市計画で定められた割合と、前面道路の幅員と用途地域の種類によって算出される割合の2つがあり、いずれか小さい方がその敷地の容積率になります。

 容積率の緩和事項

・自動車車庫  >>  延べ面積の1/5を限度として、車庫の面積を延べ面積から除外できます。
・地下室     >>  延べ面積の1/3を限度として、地下室の面積を延べ面積から除外できます。

用途地域

 建築物の用途を地域によって制限することにより、都市の住環境の保護、商業・工業の利便増進など合理的な土地利用を図ろうとするもので、都市計画区域内の市街化区域に用途地域が指定されています。
以下の用途地域のうち、専用住宅や共同住宅は、工業専用地域以外であれば建築が可能で、各用途地域ごとに建ぺい率や容積率が決められています。

 住居系

・第一種低層住居専用地域
・第二種低層住居専用地域
・第一種中高層住居専用地域
・第二種中高層住居専用地域
・第一種住居地域
・第二種住居地域
・準住居地域

 商業系

・近隣商業地域
・商業地域

 工業系

・準工業地域
・工業地域
・工業専用地域

まとめ

 家を建てようとする(あるいは購入しようとする)土地の建ぺい率や容積率によって、プランが変わりますので、これらについても役所の担当部署に必ず確認しておきましょう。

 なお、建築面積等を算出する場合の敷地面積は、登記簿上の面積ではなく、実測した面積になります。




 建ぺい率も、容積率もクリアできましたか? しかしこれらをクリアしたといっても、土地資源に限りのある日本、特に大都市の住宅密集地では、むやみに大きな家を建てると、隣の家に日が当たらなくなったり風通しが悪くなったりします。そのようなことがないように、建物の高さについても制限があります。


絶対高さ制限

 第一種・第二種低層住居専用地域に定められた規制。
建物の高さは、10mあるいは12m以下としなければなりません。

道路斜線制限

 道路に面する部分の、建物の高さの規制。
道路の反対側の境界線から引いた斜線よりも建築物の高さを低くしなければなりません。
その斜線は、住居系用途地域の場合は1.25の勾配、非住居系の用途地域の場合は1.5の勾配となります。

隣地斜線制限

 隣地に面する部分の、建物の高さの規制。
隣地境界線からの斜線制限ですが、4階建程度の戸建て住宅の場合は、ほとんど規制を受けることはありません。

北側斜線制限

 真北方向に対しての、建物の高さの規制。 第一種・第二種低層住居専用地域では、5mの高さから1.25の勾配で引いた斜線よりも建物の高さを低くしなければなりません。第一種・第二種中高層住居専用地域では、10mの高さから1.25の勾配で引いた斜線よりも低くしなければなりません。

高度地区

 東京都では、第一種高度地区から第三種高度地区まで、真北方向に対しての高さ規制を定めています。
第一種高度地区に指定されたところでは、5mの高さから0.6の勾配で引いた斜線よりも建築物の高さを低くしなければなりません。これはかなり厳しいため、道路斜線制限と高度地区の規制で、建物や屋根の形状が決まってしまうことが多いです。

高さ制限についての注意点

 役所の建築指導課等で、高さ制限についても確認できます。

 平面だけで計画するのではなく、建築模型等を作成して建物を立体的に建築計画を把握するとよいでしょう。
特に都内の住宅地では高さの制限が厳しく、3階建ての住宅計画などで、平面図上では十分な広さがとれていても天井高が確保されず、住宅を建ててからこんなはずではといったケースもあります。